WF-1000XM3を使ってみて分かったこと

現段階(2020年6月現在)最高クラスといわれる完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホンのWF-1000XM3。

試聴でなく、本当に使ったからこそわかる使用感について紹介します。

 

 

きっかけ

 

そもそも私が本気で使い倒してきた愛機はと言うと、BOSEのこいつです。

 

 

正直、最強でした。

ノイズキャンセリングについてはオーディオ関係の各社がこぞって取り組んでいますが、やはりこの分野の草分け的存在であるBOSEのキャンセリングがたまらなく好きで、長いこと使ってきました。

 

ただ、あっつい。

 

まあ構造的にどうしようもないし、こいつだからこそという問題じゃなくてヘッドフォンそのものがそうなんだけど夏なんかは耳周りが洪水になります。

初夏から初秋にかけての期間も、屋外で気持ちよく音楽を楽しむための代替機が欲しい。

そんなわけでWF-1000XM3に行き当たったわけです。

 

 

まずどんなもの

 

簡単に説明すると、ノイズキャンセリング機能が搭載された完全ワイヤレスのイヤホンです。

カナル式を採用しているので、物理的にも雑音が入りにくくなっています。

日本が世界に誇る企業の一つであるSONYの力作で、ノイズキャンセリングの質は最高クラスと言われています。

あとは通常の音源をハイレゾ級に補う機能「DSEE HX」もついているとのこと。

詳しくは公式サイトを見た方が早いのでそちらを参照してください。

 

使ってみて

音質

クリアなサウンド

音は最高の一言。とてもクリアな印象で、カナル式独特なこもった印象がありません。

SONYは元々ポータブルオーディオ機器で高い評価を受け続けていますし、納得のサウンドです。

そもそもイヤフォンとは何か。

そりゃ音楽聴くためのものでしょう。

だとすれば、音質を最重要視するのは自然です。

音の良し悪しは当然人によって好き嫌いがありますので、一度試聴する必要はあると思いますが、聞けば納得の仕上がりだと思います。

「音質が一番大事!」と声を大にして言える人ならば後悔のない買い物になると思います。

 

DSEE HX

この機能も期待をして買いました。

ストリーミングサービスで音楽を楽しんでいる僕にとって、音源を自動的にアップスケーリングしてくれるこの機能は最高の一言。

先にも挙げましたが、「音楽を楽しむ」という目的で購入する以上、音質にこだわるのは自然の流れ。そう言った需要に対しては、全力で答えてくれるアイテムだと思います。

ノイズキャンセリングについて

ノイズ低減

ノイズの低減についてはかなりカッチリと騒音が消えます。

ただ、店頭での試聴ではわからないポイントですが、ヘッドフォンと比べるとどうしても風には弱い。

ノイズキャンセリングモードでも風が強い日は結構煩く感じてしまいます。

また、外音取り込みのレベルを専用アプリ「Headphones Connect」でいじることができます(なんと22段階)が、騒音を徹底的になくして快適な音楽鑑賞がしたいというノイズキャンセリング機能に対する僕のニーズ、合わせてイヤフォンという構造上どうしようもない風の騒音に悩む状況に対しては、最高レベル以外の選択肢がありません。

結果として、普段使いでは最高レベルのノイズキャンセリングモード以外使っていません。

 

アダプティブサウンドコントロール

上にあげた専用アプリの機能として、AIが行動を解析して、外音取り込みのレベルを自動で切り替えてくれるアダプティブサウンドコントロールがあります。

これは正直なところ使う人を選びます。

合う合わないで言うと自分は合いませんでした。

具体的に言うと、街を歩いていて信号が切り替わりそうなとき小走りになると、モードが切り替わります。横断歩道を渡り終えて歩き始めると、またモードが切り替わります。この切り替わりのポイントでどうしても音楽の響きに違和感を感じてしまいます。

別段状況に応じてコロコロ切り替えなくても音楽は楽しめるので、この機能も私はお蔵入りにしています。

 

装着感

耳に挿入するアタッチメントですが、2種類の素材でそれぞれ左右に大中小の3つずつ付属しています。かなりの充実ぶりで、間違いなく自分にぴったりのものが見つかるはずです。

なにより無くした時も対応しやすいしね。

自分は低反発素材の中サイズをそれぞれ左右に装着しています。

装着するときはこのイヤフォンの構造上、上方向からねじ込むことになります。

コツを掴めばしっくりくるのですが、初めは若干苦労するかもしれません。

また、これは耳の形状など人それぞれだと思いますが、店頭での試聴時には気にならなかったのですが、長時間音楽を聴いていると、若干イヤフォンが重いためか、耳の一部が痛くなります。そもそも通勤中のわずかな時間(30分前後)しか使いませんよと言う人には無縁の話かと思いますが、それなりに長時間装着することを前提として考えている人は注意が必要かもしれません。

 

接続安定性

私は普段iPhoneを使っているので、毎朝Bluetoothで接続して音楽を聴いています。

職場に着くまでの50分前後で、平均して1回程度、音がわずかに途切れることがあります。

途切れると言ってもはっきりと無音状態になるわけではなく、わずかに音が詰まることがあります。このイヤフォンは左右をそれぞれ独立して接続しているため、どちらかが途切れてもどちらかが補っているためか、違和感はそこまでありません。

よくAirPods Proと比較される本機器ですが、接続安定性においてはアップル製品同士での接続の方に軍配が上がるのかもしれません。(まだ本格的に比較したわけではないのであくまで予想です。)

 

Apple AirPods Pro

Apple AirPods Pro

  • 発売日: 2019/10/30
  • メディア: エレクトロニクス
 

 

結論

「買って正解?」と聞かれれば、納得の買い物であると答えられます。

夏も耳周りの汗に悩まずノイズキャンセリングで高音質サウンドを楽しめる。

これだけでまず満足です。

ただ、使用感にはまだまだ改善点があると感じました。

そもそもノイズキャンセリング完全ワイヤレスイヤフォンという分野自体がまだまだ発展途上な気がします。

有名音響メーカーも完全ワイヤレスは出してるもののノイズキャンセリング機能付きとなるとまだまだ数が少ないです。クリプシュは今年の夏ノイキャンワイヤレスに参戦してくるらしいので、競合しあってより良いものが生まれるといいな。